メニュー
アーカイブ

コブクロ「KOBUKURO LIVE TOUR 2011 “あの太陽が、この世界を照らし続けるように。”」 2011.8.21 さいたまスーパーアリーナ

  • URLをコピーしました!

振り返りライブレポート、第2弾は以前の記事を再編集してお届けします。

2011年に開催されたコブクロの全国ツアー『KOBUKURO LIVE TOUR 2011 “あの太陽が、この世界を照らし続けるように。”』より、8月21日のさいたまスーパーアリーナ公演を振り返っていきます!

当時の自分は中学1年生でした。
この年の春に晴れて中高一貫校に入学しまして、新たな環境下で勉強に部活動に友人関係に、とても充実した楽しい日々を過ごしておりました。
誤解を恐れずに言えば、この頃(中学入学~中2の夏まで)が人生のひとつのピークともいえるほどで…。
J-POPに本格的にハマる少し前だったこともあり、好きなミュージシャンは小学生の頃に引き続いてコブクロ一筋でした。

どこかのタイミングで、とても仲の良い友達と初めて音楽の趣味について話す機会があったんですが、そこで僕がコブクロファンだと明かすと、

「俺『Blue Bird』好き! 他になにかオススメの曲ってある?」

と言ってくれたもんだから、嬉しくなってCDを貸したらしっかり聴き込んでくれたんですよ。
彼とは未だに付き合いが深いのですが、当時の思い出話や各々の音楽趣味など、いろんなことを語れる無二の友です。
2025年現在、彼はバンド活動を通じてポストロックやメタルを極め、一方の僕はブラジル音楽に開眼するなど、およそ中1当時にコブクロやサカナクションを仲良く聴いていたとは思えないほど互いの趣味嗜好が広がり続けていて面白いですw

僕の話に戻します…笑
小4の時からあれだけずっとコブクロを好きでいながら、意外にも全アルバムをコンプリートしたのはこの時期だったんですよ。

当時新たに知った作品にまつわる記憶では…「光の誓いが聴こえた日」を聴き、自らを鼓舞して部活動の大会に行っていたことや、秋冬の学校からの帰路に『ANSWER』や『STRAIGHT』のアルバムを聴きながら季節を感じたことなど、思春期のかけがえのない思い出はコブクロの楽曲とともにありました。

そんな中1の夏休みに、2度目のコブクロライブ参加が決定。
前回に引き続き、家族とともにさいたまスーパーアリーナへ足を運びました。

ここから1年もしないうちにJ-POP全般にドハマリすることになるものの、これを最後に8年間にわたってライブに行かなくなるので、後述のエピソードも含め、自分の中ではかなり神格化された思い出となりましたね…。

水泳の部活に明け暮れた夏休み終盤、翌々日に中学校の校外学習(箱根に行きました)を控えていたことや、晩夏ならではのどんよりとした気候を今でも鮮明に覚えています。

ツアーグッズのステッカーとボールペン(これらは今でも宝物です)を購入し、すぐさま会場に入った気がするんですけど、のちに知って後悔したことが…。

なんと会場の外でバンドメンバーが東日本大震災の募金をやっておられたようで…
この日はドラムのまーちゃんがいらっしゃったみたいですが、これを知らなかったのはとてつもない後悔だった気がします…。

そんなこんなで客席へ。
なんと当時、EMTGのみでファンサイトの会員ですらなかったのに、エンドステージでアリーナ席の前から4列目だったんです。

「本当にこの席でいいの!?」と家族と顔を見合わせて感動したことは、ライブ本編と同じくらい印象的だったかもしれません。
これで向こう6,7年の人生の運を使い果たした感もありますが…
双眼鏡を使わずとも、ものすごい至近距離でコブクロの二人やバンドメンバーを見られました。
この時ばかりは “奇跡は起こるもの” でした。

前置きが長くなりましたが、ここからはライブ本編の話です。

皆さんご存知の通り、小渕さんの喉の病気(正確には「ジストニア」という脳神経の疾患)のため、コブクロは本ツアーをもって7ヶ月間の活動休止に入ります。

僕の感覚ではそんな不調など微塵も感じさせないエネルギッシュなステージでしたし、当時はSNSもやっていなければ2ちゃんねるや個人のファンサイトも見ていなかったので、お二人がいかに過酷な状況にあったかなんて知る由もありませんでした。
ちなみに僕が行った前の日の公演は、未だにファンの間で語り継がれるほどの終末感だったようなので、後々振り返ると2日目に行けて本当によかったなと思います。

彼ら自身がギリギリのコンディションで臨んだことに加え、東日本大震災を経ての全国ツアーでもあったためか(予定していた東北公演は開催中止となりました)、ライブのテーマとしてはかなり重たくシリアスなものでした。

後にインタビューで黒田さんが幾度も語った
「このツアーで燃え尽きた。やり残した事は無かった」
という旨の言葉が示す通り、“これで最後になるかもしれない”と言わんばかりの緊張感がプラスに作用した、とてつもない熱量とスリリングさを併せ持ったライブだと思います。
オリジナルアルバムを引っ提げていなければ、未発表新曲を大量に披露したツアーでもないのに、ここまでの完成度まで持っていったのはすごい。

またこのツアーをもって、10年近くコブクロサウンドを形作ってきた、まーちゃん(Drums)と山田マン(Bass)がサポートメンバーから外れることになります。
これも寂しかったけれど、結局この後いろいろあってライブに行かなくなってしまったからな…。

活動再開後の逸話としては、ツアータイトルになった楽曲「あの太陽が、この世界を照らし続けるように。」は活動休止の象徴とされ、復活のシンボルとしても節目のライブで歌われることが多い重要なナンバーになりました。
特に結成20周年を迎えた2018年ごろからは、コブクロのライブといえばこの曲!と思う人も増えたのではないでしょうか?

この記事を書き直すにあたり、藤田監督のブログや個人ブログさんのライブレポを拝見して思ったことですが、このツアーは全編にわたって映像演出に凝っていたんですよね。
一部の曲だけかと思いきや、ほぼ全ての曲でスクリーン映像を使用していたようで、とてもシアトリカルなステージングだったと記憶しています。
ここまでビジュアル面の演出にこだわったのはコブクロのライブではおそらく初めてだったのではないでしょうか。

セットリストは小渕さんと黒田さんだけで決められたようで、当時の世相やそれに対するコブクロの思いが反映された選曲になっていたと思います。
でも、リハーサルの時点で候補に上がっていたという「HUMMING LIFE」は聴きたかった…。

それでは、ライブの流れを追っていきましょう!

(※かなり仔細に演出について言及しておりますが、藤田監督のブログや個人ブログさん、オフィシャルブック「One Song From Two Hearts+」などの情報を大いに参考にしているので、全て覚えていたわけでも密録していたわけでもありません。)

オープニングは、ツアー用に制作された映像で始まりました。
太陽が照りつける果てしない大地を俯瞰しつつ、やがて “KOBUKURO” の文字を表すビル群が現れ、そんな街を過ぎて「♪」が星のように輝いて流れ落ち、その先に火が灯ります。
一気に引き込まれました。

1曲目は当時未発表の新曲「焚き火の様な歌」
3月の震災を受けて制作されたメッセージソングです。
後に発表されたスタジオ音源とは異なり今ツアーではアコースティックギターとブルースハープのみのシンプルな演奏でしたが、とても響くものがありました。

やや重めな始まり方だったので、2曲目「Blue Bird」で一気に視界が開けて開放的な空気になったことをよく覚えています。
セピアがかった青空の映像が非常に効果的でしたね。

続けざまに「Summer rain」「虹」とアップテンポな楽曲が繰り出されます。
「Summer rain」では福原さんの担当楽器がクラシックギターからエレキに変更され、間奏ではワイルドなギターソロを聴かせてくれました。
《僕の中 消えたのような想い出》と、次曲との繋がりを感じさせる歌詞変更もしていましたね。

最初のMCのタイミングで、過去のライブと同様に二人が客席の方へ移動。
この時に興奮したのか、思わず「こぶちさーん!」と叫んでしまったのが今となっては恥ずかしい…。
黒田さんは、さいたまスーパーアリーナと幕張メッセをよく混同するみたいな話をしていたような…笑

続いての「シルエット」では、歌詞の内容を表したサンドアートがスクリーンに映りました。
《瞳凝らせば 幾つかの小さな影が増えてる》という歌詞は、結婚して家庭を持ち、やがて子供が生まれることを表現しているのだろう…とリリース時に想像していたのですが、思い描いていた情景がそのまま描写されたので、答え合わせができて感動!

「ラブレター」はバンドによる新しいアレンジでの披露。
黒田さんはこの曲ではスタンドマイクでしたね。
文字通りラブレターの様相を呈した歌詞がそのまま手書きでスクリーンに映し出されます。
黒田パートとなる《結局出せなかった君へのラブレター》以降のくだりは、結婚して共に暮らしているんだろうな…とこちらもリリース時に想像しており、またしてもアニメーション映像でその答え合わせができました笑

ストリングスのインタールードを経て演奏された「どんな空でも」ではスクリーンに歌詞が映し出され、サビ部分はオーディエンスが一体となった大合唱で大いに盛り上がりました。
改めて歌詞を振り返ると、この時代を反映していてグッとくるものがありますね…。

次は初披露の新曲「恋愛観測」
宇宙空間を漂っているような浮遊感のある、幻想的なバンドアレンジや二人のファルセットが印象深いです。
ツアー後は活動休止に入り、レコーディングのタイミングを逃したためか、2022年までの長きにわたって未音源化のままという状態が続きました。

今ツアーのセトリでは個人的に最も思い出深い楽曲の1つ「君への主題歌」もしみじみと感動しました。
確かこの日の終演後アンケートで、セットリストの中で最も印象深い1曲に挙げたような覚えがあります。

ライブツアーでは初披露だった「今と未来を繋ぐもの」はイントロが始まると同時に、幕がバサッと降りてくる演出でした。
初めて聴いたコブクロの楽曲のひとつ(『桜』のシングル)だったので、とても懐かしかったです。

そして…このツアーを語る上では欠かせない楽曲が「STAY」
よっしーさんによる長尺のピアノソロを経て歌に入りましたが、原曲とはアレンジやパート割りが大きく異なっていたんですよね(例えば、1サビはハモリ無しで黒田さんのソロだった気がします)。
Bメロでの黒田さんの優しくも儚い歌声と、“歌の力” を存分に感じられるサビの大熱唱。
聴いていて鳥肌が止まりませんでした…。
後述のMCも含め、今ツアーで最も印象深い曲のひとつとなりました。

この次が「流星」という流れもよかったですね。
MVの映像をもとに、乗り物の中から見える風景をイメージしたスクリーン映像がとても綺麗でした。
星空のCGもさることながら、映し出された風力発電のウィンドファームがたまらなく幻想的でしたね。
これはもう一度映像作品で見たい。

圧巻の流れを経て、ロングMCへ。
「STAY」は、元々はラブソングだったんだけど震災を経て曲の持つ意味合いが変わった、一時期聴けなかったほどだったが今回セットリストに入れた、と小渕さんが説明してくれました。
また、埼玉の一つ前は仙台公演が予定されていたことにも触れ、未曾有の大災害によってライブに参加できなかった人やもうこの世にいない人にも届くように唄います、とも。
このMCは未だに覚えているし、この状況下で「STAY」をセットリストに入れてくれたところにコブクロの覚悟と誠意を感じました。
一生忘れる事はないであろう、歴代のコブクロライブでも最も印象的なMCです。

そこからの流れで久々の黒田新曲(?)を即興のバンド演奏で披露。
「当たり前のことを当たり前にやる」みたいなテーマで、何だか軽いメロディーでしたw

あとなんとなくなんだけども、いつもは腹を抱えて笑ってしまう爆笑トークがこのライブに限ってはそこまで印象的ではなかったのですよね…。
演者にせよオーディエンスにせよ、皆が張りつめた状況の中で行われたツアーでしたし、軽い冗談を心から楽しめない…という心理は当然なのだけど、のちにコブクロ自身の内情も知り、その感覚が腑に落ちました…。

お笑いMC以外では、思い付きの即興で名曲「DOOR」を、続けて小渕さんが黒田さんのモノマネをしながら(ものすごく似ていたw)「風」をそれぞれ1コーラスずつバンド演奏付きで歌ってくれたのが非常に印象深いです(“半ドア” とか “一人風” みたいに呼んでいましたね)。
この流れがあったことで、明らかに会場全体の緊張がほぐれたような気さえしました。
ちなみに札幌のツアーファイナルでは「YELL~エール~」をバンド演奏でフルコーラス歌ったようです、今思うとこういうアイディアには二人の思いが表れていたんだなと…。

今回のウェーブは『24時間テレビ』放送のタイミングに合わせて「サライ」
ちょっとしっとりとした感じに(苦笑)

ロングMCを挟んでお待ちかね、定番の盛り上げコーナーですが、直前のバラードセクションの訴求力が強すぎてそこまで印象に残っていない(選曲も割といつもの感じですし)というのが正直なところ…。
前年の『ALL COVERS BEST』の流れを汲んだ「情熱の薔薇」のカバーは新鮮だったし、「月光」ではスクリーンで曲に合わせて数本のエレキギターがちょこまか上下に揺れる演出が印象的でしたけど。

そして、本編ラストは今ライブツアーのテーマである「あの太陽が、この世界を照らし続けるように。」
スクリーンに映るCGでは、「過去→未来→今→生きる→命→この世界の→命→太陽」と文字が変化。
暗転したのち、黒田さんにスポットが当たり、ライブバージョンとして曲タイトルのメロディーをアカペラで歌うという手法がとてもカッコよかったです。
小渕さんはエレキを持った方が画的には映えたと思うんだけど、力強いロックサウンドに乗っかった大迫力の熱唱は “凄い” 以外の何物でもなかったです。
タイアップ先の映画『岳-ガク-』を想起させる雪山の映像が挿入されたのも印象的でしたね。
このスクリーン演出は8年後の20周年『ATB』ツアーでも再現されていたな…。

間奏とアウトロでは、黒田さんによる“魂の絶唱”と言うべき渾身のフェイクに圧倒され、鳥肌が立ちました。
とはいえ当時の状況など知る術もなかった僕には、鬼気迫る絶唱が狂気的にさえ感じてしまい、いったい黒田さんに何があったのだろうか…と子供心にも感じたことを覚えています。

「命」がテーマとなっているこの曲もやはり聴いていると震災を想起してしまうけど、マイナスな感情も全て引っくるめて前に進んでいくような“歌の持つ力”を我々リスナーに改めて見せつけてくれた、素晴らし過ぎるひとときでした。

アンコール1曲目は、初披露の新曲「蜜蜂」
冒頭でスクリーンに花と蜜蜂の写真、楽曲テーマに沿ったメッセージが流れました。
NTTのCMで流れた大サビしか知らなかったので、フルでは初聴きでしたね。
優しいメロディーとしっとりとしたアレンジにしみじみと聴き入りました。

最終曲は「Flag」
おそらく、今ツアーで最もオーディエンスに伝えたかったメッセージのひとつがこの曲だったんだろうなと思います。
曲の終盤で、スクリーンにオープニングで使用された “KOBUKURO” を表すビル群が再び映され、その一角の路上の街灯下に置かれたギターケースがクローズアップされて終演。
1本の映画を観終えたような満足感とともにこの上ない締め括りだと感じましたが、ある種のピリオドが打たれたかのような、集大成を思わせる演出でした…。

それでは総括です。
全体を通してこれまでに無いくらいシリアスなライブだったのを覚えていますし、今思うと(まだやり残したことはあるにせよ)こんなに綺麗な終わり方はないという感覚さえ抱きます…。
当時の日本の状況も含めて、後にも先にもない特別なライブツアーだったのではないでしょうか。

僕としても、中学時代の記憶と併せてとても大切な思い出であり続けているという、違った意味で特別なライブとして一生心に残り続けるでしょう。
黒田さんが覚悟していたようにこれが最後になったら、まさに伝説になっていたんだろうけど、これで終わらなくて本当によかったなと思います。

それだけにライブ映像の全編を見たいという想いは今もなお、日に日に増していくばかりです。

当時の映像資料を見られなかったという小渕さんに対し、20周年を迎えるタイミングで黒田さんが、
「もう一度あの時の映像を見てみようよ。止まることを知らずに突っ走っていた当時の俺たち、カッコ良かったやん」
と言ってくれたこと。
それがベストアルバム『ALL TIME BEST 1998-2018』の特典DVDに、大阪城ホール公演の「あの太陽が~」1曲だけでも入ったこと。

届いた映像を見て、渾身の大熱唱に涙が出ました。
僕の大切な思い出を呼び覚ましてくれたお二人に感謝の気持ちでいっぱいです。
でも、それによってますます全編が見たいと思ってしまったのも事実なんです…。

僕があの世に逝くタイミングでも構わないので、完全映像化される日をいつまでも待っています。

最後に。
素晴らしい思い出を、そしてあの時で終わらずに今も精力的に歌い続けてくれてありがとうございます。
これからもずっとこのツアーが、コブクロのすべてが大好きです!

SET LIST

01. 焚き火の様な歌(新曲)
02. Blue Bird
03. Summer rain
04. 虹
05. シルエット
06. ラブレター
07. どんな空でも
08. 恋愛観測(新曲)
09. 君への主題歌
10. 今と未来を繋ぐもの
11. STAY
12. 流星
13. 情熱の薔薇(THE BLUE HEARTS カバー)
14. 月光
15. 神風
16. 轍
17. あの太陽が、この世界を照らし続けるように。
EN1. 蜜蜂(新曲)
EN2. Flag

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次