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山下達郎「FOR YOU」

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山下達郎の6thアルバム『FOR YOU』の感想記事です。
※本記事は、2002年2月14日発売のリマスターCDを聴いた際の感想です。

目次

収録曲

  1. SPARKLE
  2. MUSIC BOOK
  3. INTERLUDE A Part I
  4. MORNING GLORY
  5. INTERLUDE A Part II
  6. FUTARI
  7. LOVELAND, ISLAND
  8. INTERLUDE B Part I
  9. LOVE TALKIN’ (Honey It’s You)
  10. HEY REPORTER!
  11. INTERLUDE B Part II
  12. YOUR EYES

Bonus Tracks (2002年リマスター盤)

  1. あまく危険な香り
  2. あまく危険な香り [TV用インスト 1 -TV Instrumental Version 1-]
  3. あまく危険な香り [TV用インスト 2 -TV Instrumental Version 2-]
  4. EVERY NIGHT

基本情報

▪1982年1月21日発売 (LP, CT)
▪AIR / RVC
▪最高1位


リリース40周年

お久しぶりの更新です。
春休みに突入したはいいものの、コロナの状況も再び深刻化してきていてどうにも悶々としますね…。
とはいえ、どんよりとした気分で趣味に臨むのは諸々よろしくないので、ここは気持ちを切り替えて本題へ。

今回取り上げるアルバムは山下達郎さんの6th『FOR YOU』。
1982年1月リリースですから、今月がちょうど40周年の節目だったのですね。詳しくは後述しますが、作品の色褪せなさに驚愕…


達郎作品との出逢い

近年は日本のシティポップのリバイバルブームが世界中で巻き起こっているようで、達郎さんの作品もそこにカテゴライズされて海外のリスナーにウケているという話をよく耳にしますが、僕が達郎さんの音楽に親しむようになったのはその遥か前です。

最初の記憶は幼少期に見ていたTBS系ドラマ『GOOD LUCK!!』の主題歌に「RIDE ON TIME」が起用されたタイミングだったはずですが、かねてよりクリスマスシーズンになると『SEASON′S GREETINGS』や竹内まりや夫人の「すてきなホリデイ」をBGMに過ごすのが定番でして、僕の音楽体験の原点に近い部分に達郎さんの作品はありました。
中学生の頃に音楽趣味が本格化すると、2010年代のオールタイムベスト旋風の中でリリースされた決定盤『OPUS』は例に漏れず手に取りましたが、本格的にオリジナルアルバム単位で追うようになったのは2014年、高校1年の時でした。

山下夫妻とも親交のあるサザンオールスターズ「シャッポ」というフュージョンっぽい隠れ名曲がありまして(1982年『Ya Ya (あの時代を忘れない)』C/W)、2014年の春ごろはこの洒落たナンバーにドハマリしていた時期だったのですが、なんか山下達郎っぽい!と感じて本家本元(?)の『OPUS』を聴き返していたら達郎さんに見事にハマってしまった、というわけです。

あともうひとつ、当時YouTubeにアップロードされていた、山下達郎と竹内まりやの楽曲が使われた過去のTVCMを集めた動画を視聴したことも大きなきっかけでした。
各時代のカラーや多少の古さを感じるコマーシャルそのものに対し、達郎さんやまりやさんが手掛けるCMソングとしてのセンスの良さ、色褪せなさに衝撃を受けたのも、達郎サウンドにハマるのを後押ししてくれましたね。


あまりに普遍的な衝撃作

そんな経緯から2014年の夏、他の作品群とともにこの『FOR YOU』を入手するに至ったわけです。
学校から帰宅するや否や、自宅のCDコンポの前に座り、ブックレットを開きながらやや緊張気味に再生したのを今でも覚えています…笑

冒頭の「SPARKLE」から最終曲「YOUR EYES」、リマスター盤にボーナスで収録された楽曲に至るまで、今聴いても新しいと感じられるような時を超えていく普遍的なサウンドメイキングは心の底から衝撃で、現代の新規リスナーの誰もが抱くであろう “これが80年代の作品だなんて信じられない” という感想をご多分に漏れず口にしたのでした…。

また、うちの親は達郎作品のドンピシャ世代だったこともあり、今作を買って帰ってきた僕を見るなり驚いていましたw
とても懐かしい気分なんだけど、同時にこんなに昔の作品を息子が好んで聴いているのがじつに不思議な感覚、とのこと。
良き音楽はどこまでも時代を超えていきますね。


山下達郎のキャリアを代表する名盤

デビュー以来、長らく不遇の時代が続いた山下達郎にとって80年の「RIDE ON TIME」の大ヒットは彼を取り巻く制作・ライブ環境を大いに改善したようで、ライブメンバーのアンサンブルを強固なものにした全国ツアーと並行して行われた本作『FOR YOU』のレコーディングはトラブルも少なく思い出深いものだったようです。
そうした背景を反映するかのように、ディスコ色の強い楽曲が目立つここ数作とは一変して、開放感に満ちたアウトドアテイストを最大の特徴としたアルバムになりました。
ウォークマンやカーステレオといったオーディオ環境の進歩も手伝い、“夏だ、海だ、タツローだ!” なるキャッチが生まれるほどに広く世間に受け入れられた名盤として、先行シングル無しに当時の最高売上を大幅に更新する大ヒット作となったのです。


間口の広い名曲揃い

本作はアルバムトータルでみても文句なしの名盤ですが、1曲1曲の強さもかなりのもの。

達郎さん本人のテレキャスターで奏でられた国内随一のカッティングが印象深い「SPARKLE」はイントロからして特筆すべき華々しさですね。
もはや語るまでもありませんが、自身のライブのオープニングナンバーに長年鎮座するのも頷けます!

ベストの類には選曲されていませんが、序盤に連なる「MUSIC BOOK」「MORNING GLORY」といった爽やかなAORナンバーも確かな名曲です。
無論メロディーや演奏の良さは立っているものの、引きのアレンジというか、派手な有名曲との緩急が素晴らしい。

アカペラによるインタールードを経て、美しく盛り上がる名バラード「FUTARI」をもってA面は幕を閉じますが、B面のトップバッター「LOVELAND, ISLAND」も言わずと知れた大名曲。
ハープで奏でられたトロピカルなイントロ、強固なリズム隊や本人のカッティングをバックに展開するドラマチックなメロディー、美しいコーラスワーク、どれをとっても文句なし。
この曲に乗せて女性がブラジルの街を踊るというサントリービールのCMが焼き付いて離れない…!
ライブアルバム『JOY』でのテイクはよりバンドのグルーヴ感が強調されており、リゾートミュージックの色は後退していますが非常に痺れる仕上がりです。

ここからはお得意のファンクナンバーが2曲。
明るめのカラーを持った「LOVE TALKIN′ (Honey It′s You)」、それとは対照的なパーソナル性、強烈さのある「HEY REPORTER!」
後者に関しては…アルバムのリゾートミュージック的なコンセプトを踏まえると賛否両論ありますが、こと作風の幅においては重要な役割を担っている…のかな…?

アルバム本編を締め括るのは、ALAN O′DAYによる全英語詞の名曲「YOUR EYES」
個人的な話では最近この曲ばかりリピートしていて、カラオケで歌うために練習までしていたりするのですが(笑)、旋律の美しさが胸に沁みます。
アルバムタイトルである “for you” のフレーズはこの曲に出てきていますね。
隙のない最高の締めです!

ボーナストラックでは、今作の直後にリリースされたヒットシングル「あまく危険な香り」、まりや夫人に提供した未発表セルフカバー「EVERY NIGHT」の2曲が収められました。
どちらもレイドバック感が心地よい良曲ですね。改めて演奏陣のハイレベルぶりを感じます!


最後に

本日は、時代を超越する名盤を改めて振り返ってみましたが、いかがでしたでしょうか?
この記事を書くにあたって、季節外れの真冬に本作を何度も聴き返してみましたが、案外この達郎サウンド、寒空の下でも爽やかに響きました。
思えばその極寒の時季にリリースされた作品なんですものね。
本作はまだサブスクでは聴けませんが、近々新しいアルバムのリリースがありそうなので楽しみに待ちたいところです。

長くなりましたが、ここまでご覧いただきありがとうございました!

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