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#ベストソング2023

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どうもこんにちは、やたろです。
毎年末恒例のベストソング企画、今年もやります!

いや正直ね…今年は旧作漁りに注力したことや日常生活の忙しさも重なって新作を例年のような熱量では追えていなかったんです…(上半期に亡くなったBobby CaldwellやAstrud Gilbertoのほかにも、初期チャゲアス作品や中華系の歌謡曲などをよく聴いていました)。
そのため曲数を減らし規模を縮小して発表するという案もあったのですが、結果的に今回も従来通り30曲分を紹介できそうです。
ルールとしてはこれまでと変わらず1アーティストにつき1曲の選出、順位付けは便宜上なため厳密なランキングではない…といったところですかね。

僕にとっては学生時代最後のベストソング記事であり、来年以降はこのようにブログとして形になるかも不透明なため、これを書きながらいろんな想いが溢れそうになりましたね。
辛気臭い前置きはこのくらいにして、今年も楽しくいってみましょう!

1位 コブクロ「Mr.GLORY」

未音源化(6/21発売、DVD & Blu-ray『KOBUKURO LIVE TOUR 2022 “GLORY DAYS” FINAL at マリンメッセ福岡』収録)

2023年、25歳の節目を迎えた僕は同年代の友人達とともに『四半世紀へのエントランス』という年間テーマを掲げた。
決して特別なイベントが目白押しというわけではないが、これから “半世紀への長きにわたるロード” を駆け抜け、各々の人生をより良いものにするべく定めた決意表明のようなキャッチである。
僕としてもこの1年間は社会人生活を見据えてさまざまなスキルアップやストレスマネジメントを図り、時には避けては通れない困難にも直面するが、そうした25歳の毎日を悠々と乗り越えるためのアンセムがこの「Mr.GLORY」だ。
元々はコブクロが2022年のライブツアー『GLORY DAYS』のために制作した新曲で、昨年会場で聴いた時から一発で心を掴まれたほどだったが、今年になってライブの映像作品がリリースされたので改めてこの曲を吟味してみた。
サウンド的にはフィル・スペクター風味というか60’s前後のポップスを彷彿とさせるオールディーなスウィング感があり、従来のコブクロにはみられないような曲調にいたく高揚したことが今も忘れられない。
だが、この曲が今年の僕のテーマソングといえるほど重要なポジションへと上り詰めた決め手は歌詞にある。
全文を載せることはできないが、詞に登場する “Mr.GLORY” なる人物は “自分の中に潜むもう一人の自己” だと個人的に捉えており、彼は自らをポジティブに突き動かし今まで知り得なかった世界へと導いてくれる頼もしい存在だと解釈できる。
さらにグッときたのは《365日 いつも誰かのペースに合わせて頑張っちゃうと どの自分が本物かわからない!?》《嫌なものは嫌だと たまにはガツンと言ってやればいいさ そんな君をずっと待ってる人がいる》というフレーズ。
10年もの長きにわたって何をするにも付き纏っていた恐怖や不安から解き放たれ、真の意味で健康を取り戻した今年のリアルタイムな心境にドンピシャな上、半世紀やその先に向けた人生への大きなヒントがこれらのフレーズには詰まっているのだ。
等身大なままで新たな一歩を踏み出すパワーを僕や多くの聴き手に与えてくれた名曲に感謝するとともに、これから先も人生のバイブルとしてこの曲を携え、楽しく毎日を歩んでいきたいと思う。

2位 Official髭男dism「Chessboard」

8/9発売、配信シングル。

「Pretender」での大ブレイクから早4年が経ち、コロナ禍や藤原さんのポリープ治療などといった困難と対峙しながらも第一線を走り続けるOfficial髭男dism。
今回紹介する「Chessboard」は僕にとって大切な曲であるに留まらず、2023年の彼らを象徴する1曲なのではないかと勝手に思っている。
「第90回NHK全国学校音楽コンクール 中学校の部」課題曲として書き下ろされた本作は、元々はJ-POPというよりも合唱曲の色合いが強い。
“Nコン”という大舞台に向けて全国の中学生の皆さんがこの曲に青春を捧げる姿には胸を打たれるものがあったが、歌詞も今を生きる若者に響く内容であるのみならず、どこかOfficial髭男dismの姿にも重なる気がするのだ。
これは個人的に最も刺さったフレーズでもあるが、《あなたが生きた証は 時間とともに育つのでしょう》《役に立たない思い出も 消したいような過去も いつかきっと色付くのでしょう》という詞が象徴的だと思う。この箇所をバンドとファンとの関係性として捉えるリスナーも多いのではないかと。
余談だが、この世界をチェスボードに例えた人生讃歌ともいえるテーマは、曲調は大きく異なるが昨年のヒットチューン「ミックスナッツ」世間を袋の中のナッツと表現したことを思い起こさせる。
そうしたスケールの大きい歌詞を、My Chemical Romance「Welcome to the Black Parade」を思わせるダイナミックなサウンドに反映させることで、これぞOfficial髭男dismという王道的な名曲に仕上がったのも流石の一言。
シングルCDでの両A面曲「日常」とはベクトルが異なりつつも人生の多面性が存分に描かれており、共通して幅広い世代のリスナーと共鳴し得る名曲です!

3位 The Beatles「Now And Then」

11/2発売、CDシングル。

ついに放たれた “ビートルズ最後の新曲”
その全容はあまりにも儚く、それでいて美しい至福の4分間だった。
この曲は元々、ジョン・レノンがビートルズ解散後の1978年にニューヨークの自宅でデモ音源として録音していた楽曲を、彼の逝去から時を経た1994年に “The Beatles Anthology” プロジェクトの一環でメンバー3名での録音を試みるも一度お蔵入りしたものである。
時は流れ2022年、新たに開発されたAI技術「デミックス」によって30年前に頓挫した最大の理由である “雑音” の除去に成功したことが、残るポール・マッカートニーとリンゴ・スターの手で本作を完成させるきっかけとなった。
そうした紆余曲折の末、ビートルズがリアルタイムで新たな曲をリリースするタイミングがまさか僕の人生と重なるだなんて。
リリースが正式発表されてからというもの、既に海賊版として出回っているジョンのデモ音源も一切聴かず、心して11月2日を迎えた。
いざ再生すると…これは確かにジョンの歌声でありビートルズのサウンドだが、現役時代の音像をそのまま再現する形ではなく、30年前にAnthologyで日の目を見た「Free As A Bird」「Real Love」と同様の現代的なブリティッシュロックだ。
また、上記2曲よりもバンドサウンド以上にオーケストラが強調されているのも特徴的で、この曲のメランコリックなメロディーや歌詞の持つメッセージ性を引き立たせる秀逸な編曲だなと感じた次第である。
元はジョンがラブソングとして書いたにしても、ビートルズの終幕に重なるフレーズも多く、曲調も相まってどうしても涙腺が緩む。
現役時代には常に革新的な音楽性を追い求めてきたビートルズの歴史が、偶然か必然か最新のAI技術を用いた本作で締め括られることにもこの曲の持つ重要な意味を考えてしまうが、そんな御託はさておいても僕の人生においてその瞬間を目の当たりにできたことに何よりも誇りを感じる。

4位 櫻坂46「桜月」

2/15発売、CDシングル。

冒頭でも述べたように今年聴いてきた音楽は新譜よりも旧作の占めるウエイトのほうが大きかったのだが、そんな中でこの曲と出逢い、衝撃を受けた。
欅坂46が櫻坂46に改名してから3年目の春にリリースされたこの「桜月」では、タイトルの字面や楽曲の持つしなやかさから新たな代表曲になり得るポテンシャルを感じ、切なくも美しいメロディーや疾走感のあるサウンドが僕の琴線に触れた。
同年代の趣味仲間たちが口を揃えて絶賛していたというのも大きなきっかけではあるが、“大人になって夢や理想が思うようにならなくなった” 時分にとても染み渡り、ひたすらに聴きまくった。
僕の中で女性アイドルの楽曲がリアルタイムでここまで鮮烈に残ってくるのはなかなか珍しいことだが、次作収録の「ドローン旋回中」や前年リリースの「五月雨よ」なども良いなと感じているため、これからも櫻坂46を音源ベースでゆっくり追い続けていきたい。

5位 Michael Bolton「Just The Beginning」

4/13発売、配信シングル。

“バラードの帝王”の異名で親しまれ、70歳を迎える今もなお現役で活動を続けるマイケル・ボルトン。
そんな彼にとって2009年以来となるオリジナルアルバム『Spark of Light』のリリースに先駆け、配信された新曲のひとつがこの「Just The Beginning」だ。
例に漏れずこの曲も数々のヒット曲のイメージに違わぬ重厚なバラードナンバーで、比較的シンプルな曲構成ながら、ゴスペル風の荘厳なコーラスワークや未だ衰えを知らないパワフルな歌声にとことん圧倒される。
肝心の新アルバムもこの曲と同様に瑞々しいメロディーと円熟味を両立した名バラードの宝庫で、自作中心が久々なだけあってどの曲にも強く引き込まれた。
これだけの作品が日本ではあまり話題になっていないのがあまりに勿体ないので、この記事で気になる方がいらっしゃったらぜひ『Spark of Light』を!

6位 サザンオールスターズ「Relay~杜の詩」

9/18発売、配信シングル。

デビュー45周年を迎えた2023年、3ヶ月連続でリリースされた新曲群を引っ提げて久々の凱旋ライブ『茅ヶ崎ライブ2023』を敢行したサザンオールスターズ。
この「Relay~杜の詩」は本年第3弾となる新曲で、茅ヶ崎というよりは日頃よりレコーディングのために通う東京・青山、言わば桑田さんにとってのもうひとつの“ふるさと”へと思いを馳せたメッセージソングだ。
青山はサザンのメンバーとしてはお馴染みのビクタースタジオの所在地であり、付近にある明治神宮外苑の再開発計画が近年になって浮上したことに対する問題提起がこの曲では歌われている。
ただしいわゆるプロテストソングの類ではなく、桑田さんにとって慣れ親しんだ風景への純粋な愛情が滲み出ているという意味ではビートルズの「Strawberry Fields Forever」にも通ずるところがある楽曲だと思う。
バンド感は薄いもののヒーリングのようなサウンドは最高の聴き心地だし、この歌詞を通じて自らの“ふるさと”を考える機会を与えてくれたという点でも非常に尊い楽曲だなと感じる。

7位 Fall Out Boy「We Didn’t Start The Fire」

6/28発売、配信シングル。

2000年代のロックシーンを牽引し、今もなお根強い人気を誇るフォール・アウト・ボーイの最新アルバム『So Much (For) Stardust』は未だ健在な彼らの勢いを見せつけるような快作だったが、今回取り上げる「We Didn’t Start The Fire」はその直後に配信リリースされたビリー・ジョエルの名曲の歌詞改変カバー
オリジナルはビリーの生まれた1949年からリリース当時(1989年)までの世界的な出来事を盛り込んだ現代史の教科書のような歌詞だったが、今回フォール・アウト・ボーイがカバーするにあたっては原曲当時から本カバーリリースまでに起こった重要な史実をピックアップし歌詞に反映させている。
2023年においてとりわけホットな人物であるイーロン・マスクであったり、マイケル・ジャクソン死去などのポップカルチャー史や、日本の出来事(東日本大震災による福島原発事故、安倍元首相暗殺事件)も盛り込まれているのが目を引くが、リメイクされてロックサウンドがより強調された演奏もめちゃくちゃカッコいい。
改めてその名曲ぶりを感じるとともに、将来的にもさらなるリメイクを施し世界中で歌い継がれていってほしいなと願うばかりだ。

8位 Mr.Children「LOST」

10/4発売、アルバム『miss you』収録曲。

3年振りとなるMr.Children待望のニューアルバム『miss you』は “ポップザウルス” として30年間走り続けてきた反動なのか、いつになくアーティスティックな側面を強調したコアな作風となったためリスナーの間で大いに賛否を呼んだ。
個人的にはその変化を比較的すんなりと受け入れられ、今もリピートし続ける愛聴盤となっているが、聴き込むほどにアルバム内でのお気に入りがコロコロ入れ替わるのが非常に面白いなと感じた部分だ。
これを書いている2023年11月現在で最も好きな曲こそが、今回ご紹介する「LOST」である。
この曲では洋楽の最新トレンドを意欲的に導入しており、キャッチーなサビメロと融合するダンスビートにひとかたならぬカタルシスを覚えるのだ。
リズミカルで開放的なメロディーに乗っかるのが自虐を含んだ内省的な歌詞というのは紛れもないミスチル節だが、最新の洋楽シーンにそこまで明るくない自分だからこそ本作にひときわ新鮮さを抱いたのだろうなと思った。
こういう曲こそライブで聴いてみたいな…来年こそは大会場中心のツアー、ありますよね?

9位 スピッツ「めぐりめぐって」

5/17発売、アルバム『ひみつスタジオ』収録曲。

本年はスピッツも新たなアルバムをリリースし、同年代の人気バンド同士であるMr.Childrenとの作風における好対照ぶりが興味深いポイントとなったが、これがなかなかに優劣つけ難い出来栄え。
小林武史氏を離れて久しいミスチル、変わらず亀田誠治氏とタッグを組むスピッツのいずれも最新作ではセルフプロデュースの楽曲が拮抗しており、今回ご紹介する「めぐりめぐって」もメンバー中心で音を練ったとされる楽曲のひとつだ。
バンドの始まりから現在までの軌跡を描き、メンバーの絆を感じさせる歌詞には胸が熱くなるが、そのテーマ性に呼応したパンキッシュなサウンドは結成当時のスピッツを想起させるような荒々しい熱さに満ちている。
アルバム『ひみつスタジオ』は今まで以上にポップな側面が評価されているところは多分にあるが、やはりスピッツにはこういう尖ったロックチューンも欠かせない。

10位 山下達郎「Sync Of Summer」

7/26発売、CDシングル。

今年の夏は念願だった達郎さんのライブに初めて参加することができ、その職人的なサウンドメイキングと圧倒的な歌声に一生忘れられないほど魅了されたのは記憶に新しいが、ツアー開催と並行してリリースされた新曲「Sync Of Summer」も僕にとって印象深い作品になった。
「風の回廊」など80’s半ば頃のヒットチューンを思わせる疾走感のあるサウンドが眩しいが、久しぶりにサビのメロディーも強く心に刻まれ、さすがの達郎節に感服するほかなかった。
《夏はいつだって 僕のそばにいる》という一節は更に歳を重ねて若き日(=夏)が遠ざかるほどにきっと刺さるのではないかと思うし、大学生の終わりにこの曲と出逢えたことになんだか感慨深いものがある。

11位 Champlin Williams Friestedt「Carrie」

5/10発売、EP『Carrie』収録曲。

元Chicagoのボーカリストであるビル・チャンプリン、TOTOでリードボーカルを務めるジョセフ・ウィリアムス、北欧出身のAORプロデューサー/ギタリストのピーター・フリーステットで結成したユニット、Champlin Williams Friestedt。
彼らがリリースした新たなEP『Carrie』は往年のChicagoやTOTOを彷彿とさせる上質でメロウなポップスが揃っており、80’s AOR好きにはたまらない名作だ。
今夏にTOTOのライブで拝聴し圧倒されたジョセフのハイトーンボーカルは今作でも冴え渡り、チャンプリンとのハーモニーが美しいメロディーの魅力を最大限に拡げている。
良メロを聴かせる正統派のポップスがヒットチャートから少なくなった昨今、この貴重な名曲をただただ噛みしめたい。

12位 Mrs. GREEN APPLE「橙」

7/5発売、アルバム『ANTENNA』収録曲。

2年間の沈黙を破り2022年に復活を遂げたMrs. GREEN APPLE。
メンバーの脱退や長いブランクを経ての再始動にも関わらず、休止前よりもセールスを伸ばして一躍 “旬” の存在になりつつある彼らはニューアルバム『ANTENNA』で目下最高売上を更新中だ。
ヒット曲に恵まれ、じっくりと制作がなされたこともあり、コンポーザー大森元貴氏の才気がほとばしる名曲揃いの傑作が生まれたのである。
バンドサウンドからエレクトロ、北欧テイストに至るまで多彩な音楽性を見せつけた同作だが、どれか1曲を選ぶとすれば個人的にはこの「橙」を推したい。
輝かしい過去を慈しみ、未来への糧にしようとするメッセージのこもった歌詞がまさに今の自分自身にドンピシャで刺さったからだ。
過去の記憶にとらわれてばかりいても前には進めないが、積み重ねてきた思い出が明日を生きる原動力になることは間違いないんだよな。
葛藤しながらそれを肌で感じてきた僕の大学時代にこの曲とめぐり逢えたこと、とても意義深いなと感じる次第です。

13位 Jim Peterik and World Stage「Dangerous Combination (feat. Kevin Cronin & REO Speedwagon)」

11/1発売、配信シングル。

元Survivorのキーボーディストで現在もマルチプレイヤー&ソングライターとして活躍するジム・ピートリックによる、さまざまなミュージシャンとのコラボ楽曲を収めたニューアルバム『ROOTS & SHOOTS VOL.1』からの先行シングル「Dangerous Combination」は、REOスピードワゴンケヴィン・クローニンとの共作曲だ。
個人的にSurvivorとREOスピードワゴンの存在をそれぞれ知った2020年以来、両者の新たな演奏を耳にするのは初めてだった上、往年の彼ららしいポップ色の強いスピーディーなロックチューンが聴けたので大いに沸き立った。
SurvivorもREOスピードワゴンもキャリア45年以上の大ベテランなので、今も音源を通じてメンバーの元気な姿をお目にかかれるのがなんだか嬉しい

14位 TOMOO「夜明けの君へ」

6/14発売、配信シングル。

J-POP界の新たな鬼才がまた1人頭角を現してきた…!
TOMOOさんは2022年にメジャーデビューを果たした女性シンガーソングライター。活動歴は10年にものぼるが、1995年生まれのれっきとした“若手”ミュージシャンだ。
そんな彼女が9月にリリースした初のフルアルバム『TWO MOON』は噂に違わぬ傑作で、ソウルフルな歌声やピアノメインのグルーヴィーなバンドサウンドが強く耳に残るが、それ以上にどの曲もメロディーが良い。
その最後を飾る先行シングル「夜明けの君へ」は初めて映画主題歌の書き下ろしを手掛けた出世作であり、歌詞はストーリーに沿ったものになっているようだ。
フルートやストリングスをフィーチャーしたサウンドは流れるようなメロディーとの相性も抜群で “これぞポップス” というような醍醐味を体感できる仕上がり。
各所で話題沸騰中のTOMOOさん、今後もますます目が離せないミュージシャンです!

15位 King & Prince「なにもの」

6/21発売、CDシングル。

メンバー脱退や事務所の不祥事などさまざまな困難を乗り越え、2人体制での再スタートを切ったKing & Prince。
その門出は決して順風満帆なものではないはずだったが、シンボリックな新曲「なにもの」での自然体なパフォーマンスのままにセールスやライブ動員も好調で、新たなファンも増え続けているようだ。
デビュー以来のキラキラ感に留まらず、アダルティな魅力を醸し出すチャレンジングな楽曲も発表してきた彼らだが、このタイミングで豪華な生バンドを従えた軽やかなポップソングを発表。
最初はどうにも引っ掛かりのない無難な楽曲だと思えてしまうところもあったが、こうした肩の力の抜けた作品を再スタートのテーマソングとして選んだ永瀬・髙橋両名の人柄は改めて素敵だなと感じた時にこの曲が大好きになった。
僕とほぼ同世代という親近感も込みで、今後もKing & Princeの活動を密かに応援していきたい。

16位 The Rolling Stones「Driving Me Too Hard」

10/20発売、アルバム『Hackney Diamonds』収録曲。

80歳になるローリング・ストーンズのメンバーが今も現役でライブ中心のバンド活動を続け、ついには18年振りにフルアルバムをリリースしたという報せには打ち震えるしかなかった。
その内容自体も期待を裏切らない傑作で、この「Driving Me Too Hard」も含め愚直なまでにブレの無いバンドサウンドの熱量は、活動期間に目まぐるしい音楽性の変化を続けたビートルズとは対照的といえる。
ポール・マッカートニーがアルバム曲に参加しているというトピックもあるが、比較するのはナンセンスなほどに崇高な両バンドの新作がそれぞれこの2023年に放たれたという贅沢を享受したい。

17位 スキマスイッチ「コトバリズム」

9/6発売、配信シングル。

今年でデビュー20周年を迎えたスキマスイッチ。
ベストアルバム発売やツアー、いつになく活発なメディア露出など精力的な活動を繰り広げた中でリリースされた新曲はなんと、子供向け番組『しまじろうのわお!』のテーマソング。
ポップで親しみやすい曲調やこだわりが詰まったアレンジも相変わらず素晴らしいが、“ごめんね” や “ありがとう” という言葉を口にすることは難しいけどオトナもコドモも関係なく大切なんだよ…と歌う詞がとても響く。
自分の思いをストレートに伝えられるのは何より素敵だし理想だけども、大人になるほど意外と難しい局面も多かったりして、そのもどかしさや重要性をこんなにポップなメロディーに乗せて歌われたらもう…。
これからの自分にも突きつけていきたい名曲だ。

18位 Carrie Underwood「Out Of That Truck」

3/10発売、配信シングル。

2020年からの僕の大学時代においてSpotifyが果たした役割はとても大きく、未知のあらゆる楽曲との出逢いが自らを新たな世界へと連れていってくれた。
この曲も例外ではなく、夏の終わりにふと最新のカントリーミュージックを聴きたくなって検索を掛けただけでこんなにも素晴らしい楽曲との邂逅が待っていたのだった。
今の洋楽ってバンドサウンドが絶滅危惧種のようなイメージを勝手に抱いていたけれど、それはあくまでヒットチャート上位の大雑把な感覚なのであって、探してみれば自分の好みに合う曲も次々に生まれているのだ…と実感した出来事だったのである。
CDを現物で揃えて満悦至極するのとはまた別に、無限大のライブラリーを漂うようなストリーミングでの音楽の楽しみ方も時代の良き産物だなぁとしみじみ思った…ってこれ何の話!?

19位 フジファブリック×フレデリック「瞳のランデヴー」

3/15発売、配信シングル。

フジファブリックが主催する対バンライブ『フジフレンドパーク2023』でのフレデリックとの共演は、これほどまでにキャッチーな新曲を両者にもたらした。
個人的にフレデリックの作品はこれまであまり聴いてこなかったが、あぁこれは両バンドの持つポップセンスが限りなく凝縮されているなと一聴して感じた。
バンドとシンセサウンドのキラキラ感を損なわない山内・三原両名の真っ直ぐなボーカルも潔くて、気付けば1年中リピートしている楽曲となった。
元から聴いていたフジファブリックはともかくとしても、こういう機会がないと邦ロック系の音楽に触れることもあまりないと思うので、コラボ万歳ストリーミング万歳である(?)

20位 Noel Gallagher’s High Flying Birds「Open The Door, See What You Find」

6/2発売、アルバム『Council Skies』収録曲。

Oasisのノエル・ギャラガー率いるNoel Gallagher’s High Flying Birdsによる久しぶりの新作が到着!
この「Open The Door, See What You Find」はメロディアスで聴きやすい曲が揃った『Council Skies』の中でも特に好きな作品で、雄大で開放感に満ちたサウンドスケープの虜になること請け合い。
ドアを開けて新たな世界へ向かおうとする歌詞内容も印象的で、コロナ禍の次なるステージへとリスナーをも誘おうとしているようにも解釈できるが、この果てしない前向きさがいつも僕の背中を押してくれる。

21位 Ado「向日葵」

7/11発売、配信シングル。

3年前に「うっせぇわ」がバズっただけに留まらず、今やすっかりヒットを連発する人気シンガーとなったAdoだが、彼女の真髄は意外とこの「向日葵」のような正統派のポップスにこそあるのではないかと思う。
一見クセがあるようで純粋にとても歌が上手いので、メロディアスな曲がめちゃくちゃ映えるのよね。
この曲も例外ではなく、Adoさんの伸びやかな歌唱を活かしたメロディーラインが聴いていて気持ち良いし、アコースティックなアレンジも爽やかな余韻を与えてくれる。
いつだったか訪れたカラオケ店で流れているのを耳にしたことでこの曲を知ったのだけど、街中で音楽を知るなんていう機会もまだまだあるんだなぁ。

22位 Bryan Adams「Sometimes You Lose Before You Win」

9/1発売、配信シングル。

今年で64歳になったブライアン・アダムスもまたコンスタントに新曲を発表し続け、来日公演を含むワールドツアーも精力的にこなしているミュージシャンのひとりだが、衰えのないエネルギッシュなボーカルを維持し長年キャッチーな楽曲を生み出し続けていることの凄さは並大抵ではないと思う。
今回の新曲「Sometimes You Lose Before You Win」も派手さはないがとても聴きやすく耳に残る仕上がりで、この先もまだまだ元気に歌い続けてほしいと願うばかりだ。

23位 Galileo Galilei「色彩」

5/31発売、アルバム『Bee and The Whales』収録曲。

Galileo Galileiとして6年振りの活動再開後、初めてリリースされたアルバム『Bee and The Whales』はクールな装いでいて秘めたる情熱が伝わってくるような力作だったが、どれか1つ挙げるならばやはり先行配信もなされたこの曲だろうか。
比較的モノトーンというか暗めのサウンドが目立つバンドにおいてはタイトル通り色鮮やかなポップさを纏っており、同時にこのアルバムの世界観へリスナーを誘うには充分すぎる1曲だ。
アルバムリリースは初夏だったが、個人的には秋頃に本作の持つメロウさの虜になったこともあり、寒くなっていく時季に聴くと良さが増すマジックにかかってしまっている。皆さんはどうだろうか?

24位 Colbie Caillat, Sheryl Crow「I’ll Be Here」

9/8発売、配信シングル。

カリフォルニアが誇るシンガーソングライターのコルビー・キャレイのアルバムが出るというので聴きにいったら、なんとこちらもアメリカを代表するシンガーソングライターのシェリル・クロウとのコラボレートがあるではないか!と。
こちらは一発で虜になったそのカントリーロックチューン。豪華なコラボ云々の前に、やっぱりこういうカントリー系のバラードが好きなんだよな。
シェリル・クロウも来年には久しぶりにアルバムを出すとのことで期待しかない!

25位 Roger Joseph Manning, Jr.「Rockin’ It Our Way」

8/4発売、配信シングル。

元ジェリーフィッシュのキーボーディストによる15年振りのソロアルバムからの先行配信曲は、変わらぬアメリカンなパワーポップで聴く者を幸せにしてくれる。
脳裏に澄んだ青空が広がるような、洋楽ポップスの旨味を凝縮した曲が2023年の最新作として聴けるなんて。
アルバムの方も楽しく賑やかな楽曲が揃っており、ジェリーフィッシュ時代からのポップセンスが見事に継承されていることを肌で感じたのだった。

26位 藤巻亮太「裸のOh Summer」

1/25発売、アルバム『Sunshine』収録曲。

藤巻ソロとしてじつに5年振りのアルバムとなった『Sunshine』は彼の得意とするポップ、ロック、カントリーといった音楽性が詰め込まれた王道的な良作で、聴き手にマイナスな感情を及ぼさないハピネスな作風に思わず顔がほころんだ。
この「裸のOh Summer」もダジャレっぽいタイトルとは裏腹にリスナーを鼓舞するような応援ソングになっており、やはりダークサイドよりはポジティブな藤巻さんが好きだなと改めて思った次第だ。
次のアルバムがいつになるかは分からないが、これからも彼の紡ぐ音を細々と聴き続けたい。

27位 UNISON SQUARE GARDEN「City peel」

4/12発売、アルバム『Ninth Peel』収録曲。

UNISON SQUARE GARDENの奏でるポップソングは本当に極上だなぁとアルバムが出る度に思うのだが、今回もまさにそうで、攻撃的なロックナンバーよりもこの「City peel」や「恋する惑星」といった丁寧な演奏とメロディーが好きだと再認識した。
この曲はシティポップ風の抑え目なアレンジがひときわ新鮮で、初夏頃のやた散歩のBGMとしても頻出したほどに聴いていて心地よいサウンドだった。
こういうスローなサウンドでこそ、テクニカルなメンバーの演奏が際立つのでもっとこの手の曲が欲しいな!

28位 Emilie Schiøtt「Will You Join Us」

11/10発売、配信シングル。

あまり見慣れない名前かと思うが、Emilie Schiøttはデンマーク出身の若いシンガーソングライター。
たまたまSpotifyのサジェストで見つけた楽曲で、シンガーに関する細かな情報はほとんど出てこなかったが、たまには背景知識を遮断して音にのみ浸るという聴き方も悪くない。
アコースティックギターとケルト風のハープが絡み合う民族的サウンドがとても心地よく、秋の夕暮れに冷たい風とともにこの曲に無性に浸りたくなるのよね。

29位 マカロニえんぴつ「ペパーミント」

8/30発売、アルバム『大人の涙』収録曲。

マカロニえんぴつのニューアルバムは相変わらず多様な方向性を提示したエネルギー溢れる作品だったが、昨年の「たましいの居場所」やこの曲のようにビートルズテイストのシンプルなロックナンバーを聴いている瞬間がいちばん落ち着く。
ビートルズそのままというよりは奥田民生リスペクトを感じさせるギターサウンドは、もはや彼らの十八番といってもいいほどバンドのカラーに馴染んでいて素敵。

30位 Luciana Souza & Trio Corrente「Baião Joy」

8/25発売、アルバム『Cometa』収録曲。

今年はボサノヴァに目覚めたことが音楽趣味における私的なトピックだったが、聴き始めた途端に巨匠・Astrud Gilbertoが亡くなられたところからよりハマってしまい、果てにはこの新譜に辿り着くこととなった。
この「Baião Joy」はブラジル・サンパウロを拠点とするピアノグループの新たなアルバムに収められたオリジナルの新曲で、賑やかなパーカッションに彩られたサンバとなっている。
まさか新譜にまで手が伸びるとは我ながら想定外だったが、こういう生演奏と歌の持つシンプルな魅力はどんな音楽ジャンルにおいても素晴らしいものなのだということを改めて実感したのだった。


というわけで、#ベストソング2023 を例年通りに30曲のフルボリュームでお送りしてまいりましたが、いかがでしたでしょうか?
良い曲は今も絶えず生まれているのだと個人的に実感した一方、随所にマニアックな選曲も散見されたかと思いますが、この記事をきっかけにいろんな音楽にご興味を持たれる方がいらっしゃればこの上なく幸せです。
長い記事になりましたが、今回もここまでご覧くださいましてありがとうございました!

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