どうもこんにちは、やたろです。
梅雨が明けて本格的に夏が到来しましたが、皆さま元気に過ごされていますでしょうか。
本日のブログは、作品リリースから少し時間が経過してしまいましたが…
久しぶりの新作アルバム全曲感想シリーズです!
ご紹介する作品は、コブクロのメジャー1stミニアルバム『THIS IS MY HOMETOWN』。
2025年大阪・関西万博のテーマソングを手掛けているコブクロ。
彼らの結成の地である大阪をテーマに、関連楽曲を集めた企画作品がこの度リリースされました。
新曲はタイトルチューンである「THIS IS MY HOMETOWN」のみで、初音源化の「おさかなにわ」やカバー曲「大阪恋物語 -Refined the live take-」なども織り交ぜたミニコンピレーション盤という位置づけですね。
万博の開催時期に合わせて大阪を舞台にした新曲を揃えるのは到底不可能という判断のもと、既出曲を集めた作品になったものと思われますが、これがなかなかに聴いていて楽しいミニアルバムです!
どことなくTHE BOOMの『OKINAWA〜ワタシノシマ〜』にも通ずるコンセプトがあり、ただの寄せ集めではない手の込んだ1作に仕上がっていると思いますし、アッパーな曲中心のミニアルバムということで構えず気軽に聴けるのもいいですね。
通常の新作とは毛色の違う企画盤ということで、オリジナルアルバムの制作ペースには響かなさそうで安心しているところもあります…笑
それでは、全7曲それぞれの感想へとまいりましょう!
全曲感想
1. THIS IS MY HOMETOWN
本作の表題曲であり、MVも制作されたリードトラック。
スパニッシュな雰囲気が漂うガットギターのアルペジオに恍惚としていたら突如としてレゲエに変貌するという、大胆な曲展開が刺激的なナンバーです。
コブクロによるレゲエチューンは「小渕君の犬のうた」に始まり、「DESPERADO」(Eagles)、そして本作にて初収録の「おさかなにわ」と過去にいくつかありましたが、シングルやアルバムのメインといえる楽曲でこうした実験的な側面を出してくる辺り、近年のコブクロらしい攻めの姿勢を存分に感じさせますね。
人懐っこい男臭さを感じる歌詞のタッチも小渕さんらしいあたたかみがあり、故郷や旧友への愛情が滲み出た言葉選びからは仲間思いな彼の人柄が窺えます。
また近年では割と珍しい5分半越えの長尺曲ですが、「Always (laughing with you.)」を彷彿とさせるヒップホップ的なメロディーの作りも印象的で、2コーラス目に「蕾」のサビメロが盛り込まれるなどといったギミックもあって聴き手を飽きさせません。
個人的には繰り返される《この街に》のフレーズにどこか懐かしく甘酸っぱい香りがするなと思っていたら、Mr.Children「さよならは夢の中へ」のAメロの一部と同じ旋律だと気付きまして。
ミスチルの普遍的なメロディーも、きっと小渕さんにとっての “HOME” なのだろうなと推察する次第です。
2. この地球の続きを
34thシングル。
このミニアルバム制作の直接的なきっかけともいうべき、2025年大阪・関西万博オフィシャルテーマソングです。
昨年のフルアルバム『QUARTER CENTURY』ではラストを飾っており、コンパクトでいて勢いのある曲調が最高の締め括りを担った印象がありますが、今ミニアルバムの中では主役級の存在感を放っています。
80’sの洋楽ヒットを思わせるレトロフューチャーのような曲調と、間奏で繰り広げられる和のテイストが絶妙に混ざり合っていて当時も新機軸だなと思いましたが、今振り返ると(リリース時点における)コブクロの未来を提示したようなエネルギーに満ちた1曲だったんだなと。
美しいバラードで聴く人の背中を優しく押す…、コブクロの持ち味はそれだけではないのだと改めて思わされます。
3. 大阪恋物語 -Refined the live take-
やしきたかじんのカバー。
2014年9月に大阪城西の丸庭園 特設会場にて開催されたフェス『大坂の陣400年音楽祭』に出演した際のライブテイクに、笹路正徳氏によるストリングスをオーバーダブした音源となります。
オリジナルは1989年リリースの8thアルバム『The Vocal』収録曲で、やしきたかじん氏のコンサート定番曲として長きに渡って親しまれていました。
AORテイストの歌謡バラード…といった趣の原曲から大きくイメージを変えることはなく、熱量のこもったボーカルにしっとりとした和の雰囲気を加味して実にコブクロらしい仕上がりです。
2014年のライブ音源ということで、アルバムの流れで聴くと少しタイムスリップしたような懐かしさもありつつ、テンポ感のある賑やかな曲が続く中でこういった王道系統のバラードがドロップされるとなんだかホッと落ち着きますね。
4. 42.195km
2014/10/15 配信シングル。
当時、3ヶ月連続新曲発表と銘打って「信呼吸」「Twilight」とともに世に出た楽曲でしたが、それらの中でも最も疾走感のあるロックチューン。
小渕さんがランナーとして2012年から出場している大阪マラソンの初代テーマソングということで、関西弁を取り入れ大阪の地名を盛り込んだ歌詞も印象的です。
スローなバラードではなくロックバンド感のあるシンプルで勢いのある曲調、3分40秒というコンパクトな尺…これらの要素がシングルとして表出したことに当時、新たなコブクロの片鱗を感じられて謎に嬉しかったのを今も覚えています。
5. おさかなにわ
2002年夏に大阪の野外イベントで初披露され、同年冬の西日本限定ツアー『Live☆Rally 2002 “grapefruits”』にて演奏されたっきりお蔵入りとなっていた幻の曲を23年越しに初音源化。
2024年のファンサイト会員限定ライブ『ALL SEASONS』で久しぶりに演奏されたことが今回の音源発表の契機となったはずですが、2002年のライブテイクよりもレゲエテイストがブラッシュアップされていて本格的な仕上がりですね。
初披露の時はダンスが取り入れられながらも(!)サウンドはどこか牧歌的な味わいがありましたが、今回の音源化に際しては生のホーンセクションやパーカッションを大々的にフィーチャーしていて本場ラテンアメリカっぽい印象です。
表題曲「THIS IS MY HOMETOWN」といい、おそらく今のコブクロはこういうモードなのでしょう。
意欲的に新境地を切り拓く近年の攻めた方向性、個人的には大歓迎です!
久しぶりとなる小田原豊さんのドラムスも、抜けのいい響きが心地よいですね。
終盤での小渕さんの高音シャウトも冴え渡っていて、小渕ボーカルオタクの私としてはこの上ないカタルシスがあります。
あと全体的なモチーフはTHE BOOM「この街のどこかに」、歌詞の着想はビートルズの「Octopus’s Garden」でしょうか。
6. 大阪SOUL
2019/12/04 配信シングル。
大阪マラソンの2代目(現行)テーマソングである本曲は、バンドもストリングスもブラスも全部乗せした豪華絢爛で親しみやすいポップチューンです。
どこまでもキャッチーな歌メロも然り、マラソンランナーを奮い立たせるというよりは大団円みたいなイメージがあるのですが、わりかし硬派な前任曲「42.195km」とのコントラストが素敵だなとリリース当時から感じていました。
韻踏みの名手としての小渕さんも「桜」「YELL〜エール〜」や「風見鶏」の頃と変わらずキレッキレで、遊び心に満ちたワードチョイスがしっかりと耳に残る辺りにポップソングの醍醐味がありますね。
7. この地球の続きを -Opening Ceremony, Expo2025 osaka, kansai, Japan-
※bonus track(配信ではカット)
34thシングルの別バージョン。
2025年4月12日に行われた大阪・関西万博の開会式でのパフォーマンス用に間奏が追加された、7分越えの超大作です。
小渕さんとプログラミングの岸利至氏による間奏は、主旋律をなぞりながら展開するダイナミックなテクノサウンドとなっており、まるで国境を超えるかのような果てしないスケール感。
なぜかその瞬間、歌詞にも登場する「A Whole New World」(from『Aladdin: Original Motion Picture Soundtrack』)がふと脳裏に浮かんできて、改めてスタジオ音源として聴いた本バージョンに鳥肌が立ちました。
あの日、世界に向けて歌い切ったコブクロの勇姿に今一度盛大な拍手を!
というわけで、ミニアルバム全7曲分の感想を語ってまいりましたが、いかがでしたでしょうか?
コブクロの新境地、そして故郷への愛情が詰まったハートウォーミングな1枚にとても感銘を受けた次第ですが、こうなるとやはり次の新作がよりいっそう楽しみになりますね。
スタジオ音源の集合体である “アルバム” の緻密な完成度こそがコブクロの真骨頂と感じている私にとっては、更なる地平を切り拓いていくであろう彼らの新しい作品に触れることがきっとこれからも生き甲斐であり続けるんだろうなと思います。
それでは、今回もここまでご覧くださいましてありがとうございました!


